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「経済思想」(2012年度前期)

 

橋本努

 


 

■講義計画

 

 

 

 

 

1

4/10

Tue

 

ガイダンス(大学改革論)

2

4/12

Thu

 

あなたはなに主義?(1)

3

4/17

Tue

 

あなたはなに主義?(2)

4

4/19

Thu

 

『帝国の条件』9.11事件以降のイデオロギー

5

4/24

Tue

 

『帝国の条件』ヘゲモニーと帝国

6

4/26

Thu

 

『帝国の条件』アルカイダと新しい戦争

7

5/1

Tue

 

休講

8

5/3

Thu

 

休日

9

5/8

Tue

 

『帝国の条件』帝国主義から帝国へ

10

5/10

Thu

 

『帝国の条件』ネオリベラリズム@

11

5/15

Tue

 

『帝国の条件』ネオリベラリズムA

12

5/17

Thu

 

『帝国の条件』ネオリベラリズムB

13

5/22

Tue

 

『帝国の条件』ネオコン@

14

5/24

Thu

 

『帝国の条件』ネオコンA

15

5/29

Tue

 

『帝国の条件』保守主義論

16

5/31

Thu

 

小テスト(1)

17

6/5

Tue

 

『帝国の条件』シンボリック・アナリストとボボズ

18

6/7

Thu

 

大学祭

19

6/12

Tue

 

『帝国の条件』トービン税

20

6/14

Thu

 

『帝国の条件』グローバルな正義(1)

21

6/19

Tue

 

『帝国の条件』グローバルな正義(2)

22

6/21

Thu

 

「原発事故を考える」

23

6/26

Tue

 

予備

24

6/28

Thu

 

予備

25

7/3

Tue

 

小テスト(2)

26

7/5

Thu

 

期末レポート相談日

27

7/10

Tue

 

期末レポート相談日

28

7/12

Thu

 

予備

29

7/17

Tue

 

予備

30

7/19

Thu

 

期末レポート相談日/小レポート提出

31

8/14

Tue

 

期末レポート最終提出日

32

 

Thu

 

 

 

■授業の目的・内容・方法

 この講義では、「経済倫理」と「国際政治経済」について取り上げ、「国内」および「国際」レベルでの経済思想状況について、それぞれ理解することを目指しています。経済倫理に関する講義では、日々のニュースや新聞で議論されている、ビジネス社会の倫理的問題(金融規制、フリーター問題、扶養者控除、消費税増税など)について、これをさまざまなイデオロギー的立場との関係で、体系的に理解します。また、国際政治経済学に関する講義では、9.11事件以後のグローバリゼーションについて理解するために、世界の動向を見極めつつ、最近のグローバルな諸思想(新自由主義・新保守主義・対抗運動)について学びます。そして最後に「よりよい世界はいかにして可能か」という問題について、とりわけ国際通貨制度と関税制度のあらたな構想に焦点をあてて、具体的に議論を深めます。

 

■講義レジュメについて

 この講義では基本的にレジュメを用いませんが、参考となる資料は、橋本努のホームページの「講義 経済思想」から、ダウンロードすることができます。

 

■成績について

出席、小テスト、小レポート、期末レポート、および、発言の積極さを評価します。単位取得の難易度は、諸講義の平均に準じます。決して難しくはありません。

@受講に必要な手続きとして、「履修用アンケート」の提出があります。「履修用アンケート」は、橋本努のホームページの講義「経済思想」から、ダウンロードすることができます。この履修用アンケートを、7/19締め切りの小レポートといっしょに、ご提出ください。提出の際、必要な箇所はすべて記入してください。図書リストの記入については、例えば「上巻・下巻」のように、二冊以上にまたがる本は、「一冊」として数えます。また、記入漏れがある場合には「未履修」となりますので、ご注意ください。

A『帝国の条件』に関する二回の小テスト(テキスト持ち込み可、コピー持ち込み不可)を必ず受けてください。この「小テスト」において、一定の水準を満たさない受講者は、成績が「不可」となりますので、ご注意ください。

B任意の講義では、小レポート(800字以上、1,200字程度を推奨)をご提出ください。小レポートの内容は、それぞれ、その前の講義で示されます。(【書式について】Microsoft Wordで作成、A4用紙、余白は上下左右すべて30mm、文字数:40字×40行、10.5ポイント、MS明朝体+century、フッターにページ数を挿入、作成者の名前と学籍番号と日付を最初に明記。「です・ます調」は不可。「である調」で統一。手書きは不可。)

小レポートを作成する際、橋本努のホームページ「講義・経済思想」における小レポートのサンプルを参考にしてください。

7/19には、12:00までに、これまでに提出した小レポートのすべてを推敲して、まとめてご提出ください。提出は、プリントアウトしたものを封筒に入れて、教務課窓口付近の期末レポート・ボックスへ投函すると同時に、E-mailでもお送りください。その場合、E-mailは、北海道大学が提供する学生用の、ご自身のメール・アドレスからご送付ください。

*出席・遅刻の回数に関するお問い合わせは、成績発表以前に応じることができません。あらかじめご了承下さい。

C「優」「秀」の成績を希望する人は、以下の要領で、期末レポート(4,000-8,000字程度)を作成します。(書式は小レポートと同様です)。なお期末レポートを書く人はそれほど多くないと予想されますので、書いた人に「優」「秀」が与えられる可能性は高いです。評価はすべて相対評価です。

 

■期末レポートの提出手順について

1.「研究発表の計画書」を提出する。

7月5日の講義において、直接ご提出下さい。「研究発表の計画書」は、ホームページの「講義 経済思想」からダウンロードして、各自作成して下さい。その際、すべての項目を十分な量で記入してください。文献を20冊以上、出版年や出版社の情報を含めて、完全な情報でリストアップしてください。

□今回のレポートのテーマは、「原子力発電」についてです。このテーマから、各自、さらに論題を絞り込んでください。例えば「1970年代の原発論争について」、「北海道新聞にみる泊原発の報道」といったテーマです。

□論文のスタイルについては、橋本努のホームページの「講義 経済思想」にある「期末レポートのサンプル」を参考にしてください。

□研究テーマが了承されるかどうかについては、7月5日よりも以前のオフィス・アワーを利用して、事前にご相談下さい。

2.相互評価を受ける。

□7月19日講義室にレポートのコピーを四部持参して、集合してください。HP「講義 経済思想」の「レポート評価用紙」をあらかじめ参考にして、レポートを作成してください。

3.期末レポートを提出する。

8月14日AM11:00までに、Eメールにて、橋本まで提出してください。なお、提出していただいたレポートを、さらに書き直してもらうことがあります。各自提出する際に、名前と学籍番号のほかに、メール・アドレスを書き添えてください。また期末レポートは、ホームページで紹介する可能性があります。あらかじめご了承ください。

 

■オフィス・アワー

オフィス・アワーとは、研究室で先生と議論したりおしゃべりしたりする時間帯のことです。木曜日の講義後、12:30-13:30に設定しています。どうぞお気軽に、遊びにいらしてください。517室です。

 

■参考文献

・【必携】橋本努『帝国の条件 自由を育む秩序の原理』弘文堂2007.4.刊行.\3,500-→あらかじめご購入下さい。

・【参考】橋本努『自由の論法──ポパー・ミーゼス・ハイエク』創文社,1994.

     橋本努『社会科学の人間学――自由主義のプロジェクト』勁草書房1999.

 

■「経済思想」図書リスト

【辞典】

『経済思想辞典』丸善

『命題コレクション経済学』筑摩書房

 

【経済思想に関する最良の入門書】大田一廣/鈴木信雄/高哲夫/八木紀一郎編『[改訂版]経済思想史──社会認識の諸類型──』名古屋大学出版会,2006.

 

【他のすぐれた入門書】

猪木武徳『経済思想』岩波書店

竹内靖雄『市場の経済思想』創文社

間宮陽介『ケインズとハイエク』中公新書

桂木隆夫『市場経済の哲学』創文社

岩井克人『貨幣論』筑摩書房

馬渡尚憲『経済学のメソドロジー』日本評論社

松嶋敦茂『現代経済学史1870〜1970 競合的パラダイムの展開』名古屋大学出版会

佐伯啓思『隠された思考 市場経済のメタフィジックス』筑摩書房

山口重克編『市場経済』名古屋大学出版会

松原隆一郎『経済思想』サイエンス社

P.ディーン『経済認識の歩み』名古屋大学出版会

ハイルブローナー『入門経済思想史 世俗の思想家たち』ちくま学芸文庫

ホジソン『現代制度派経済学宣言』名古屋大学出版会

 

【岩波新書:必読の社会科学入門書】

大塚久雄『社会科学の方法――ヴェーバーとマルクス』

大塚久雄『社会科学における人間』

向坂逸郎『資本論入門』

内田義彦『資本論の世界』

山之内靖『マックス・ヴェーバー入門』

 

【岩波文庫:必読の古典】

マルクス『共産党宣言』『賃労働と資本』『賃金・価格および利潤』

ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』『職業としての学問』『職業としての政治』

スミス『国富論』『道徳感情論』

ロック『市民政府論』

ルソー『社会契約論』『人間不平等起源論』

ミル『自由論』

ニーチェ『道徳の系譜』

プラトン『メノン』『国家』

デカルト『方法序説』『精神指導の規則』

 

【研究書】

西部邁『ソシオ・エコノミックス』中央公論新社

間宮陽介『モラル・サイエンスとしての経済学』ミネルヴァ書房

宮本光晴『人と組織の経済学』東洋経済

関廣野『新版 プラトンと資本主義』北斗出版

大野忠男『自由・公正・市場』創文社

塩野谷祐一『経済と倫理 福祉国家の哲学』東京大学出版会

西部忠『市場像の系譜学』東洋経済新報社